御社殿の大掃除を行いました

令和5年8月31日


掃除中は几帳で正面を覆います

毎年、大崎八幡宮では、9月の例祭を清々しく迎えるために8月末日、新年を迎えるための12月13日に行われる煤払式の年に2回大掃除を行っております。

社寺仏閣において、すべての作法は「掃除に始まり、掃除に終わる」とされています。御社殿の隅々まで念入りに清掃し、清々しい状態で神事を迎えるという祭典の心得に基づいた行事でございます。

調度品も一度全て移動させて掃除を行います 畳部分は雑巾がけをしました

例年の祭典を恙なく終えることで神社として新たに甦り、またそこから後世に引き継がれて行く一連の意義があるといわれております。本年の例祭が滞りなく斎行され、八幡大神様の御加護が皆様にありますようお祈り申し上げます。

祭儀課 浅香

第二回祭典委員会が開催されました

令和5年8月25日


気温30度を超える中、お集まりいただきました

令和5年8月25日午後6時より、社務所大広間にて第二回祭典委員会が開催されました。

7月30日に行われた第一回祭典委員会より約1ヶ月が過ぎ、災害級の酷暑も落ち着きを取り戻して参りました。今回の第二回祭典委員会は本年の例大祭期間を目前に控え、諸行事の追加・変更・確認等を祭典委員の皆様方と行いました。

祭典委員長の挨拶 八幡地区町内連合会の後藤会長によるどんとロードの説明

本年の例大祭日程は以下の通りとなります。

9月1日(木) 午後4時 鳥居祭 三之鳥居前
午後6時30分 能神楽稽古始め 神楽殿
9月3日(日) 午前11時 鈴の緒奉納式 外拝殿
9月9日(土) 午後2時 騎射子説明会 社務所
午後3時 神幸祭奉仕者説明会 社務所
9月10日(日) 午前10時~午後3時 どんとロード八幡すずめ踊り 境内・県道
9月14日(木) 午後3時 献饌式 本殿
午後6時30分 能神楽奉奏 神楽殿
9月15日(金) 午前10時 例祭 本殿
9月16日(土) 午前10時30分~午後3時 民俗芸能大会 外拝殿前・広場特設舞台
午後3時 ちびっこまつり 広場特設舞台
9月17日(日) 午前10時30分 神幸祭 境内・氏子地域
午後3時30分 流鏑馬神事 馬場
午後5時 神賑演芸大会 広場特設舞台
午後6時 福物抽選会 広場特設舞台

当宮の例大祭は地域の皆様方のご協力なくして遂行できるものではありません。このように、ご関係の皆様に会議の場にお集まりいただき、活発な情報交換をしてくださる事で円滑な諸行事の実施につなげられております。職員に関しましても皆様方の熱量に負けないよう、粉骨砕身励んで参りたいと思います。

祭儀課 浅香

常盤木学園高等学校の学生の職場体験がありました

令和5年8月21日

令和5年8月21日午前8時より、仙台市青葉区小田原にある常盤木学園高等学校から2名の女子学生が職場体験に来社しました。

午前8時に出社し、上着を着て、午前8時30分からの朝拝に参加してもらいました。朝拝では大祓詞を1巻奏上し、大麻でのお祓いを受け、神拝詞を奏上します。最後に本日の予定を確認し、大崎八幡宮の一日が始まります。

朝拝の後は、大崎八幡宮の由緒と国宝に指定されている御社殿の説明をし、境内の掃除を行いました。9月8日に境内社金刀比羅社の例祭が斎行される予定の為、今回は金刀比羅社周辺を念入りに掃除してもらいました。暑い中での掃除は骨が折れる作業ですので、弱音を吐かず丁寧に掃除してもらい、金刀比羅社の大物主神もさぞお喜びになっておられると思います。


普段は中々できない細かい部分まで掃除して頂きました

昼食休憩をはさみ、午後は祭儀棟にて紙垂の作成や御朱印の組み方、竹神籤での参拝者対応等を行いました。神社の仕事は授与者対応がメインと捉えられがちですが、祭典で使用する道具の作成や準備など地味で根気の必要な作業も大変多い職場でございます。今回は例大祭神幸祭で神輿巡幸地域に配布する紙垂を400枚ほど、御朱印は100組ほど調製してもらいました。


紙垂を折りながら、常に周囲に気を配り、参拝者対応も行いました

夕方になると、一日の締め作業に入ります。明日の八幡大神様にお供えする日供の調製や御社殿の清掃を手伝っていただきました。
掃除に始まり掃除に終わると言われる神社の生活ですが、細かい事まで気を配りつつ多岐にわたる仕事をする大変さ、また、伝統的な世界の特殊さに触れて頂けたのではないかと思います。

綺麗な円錐形を作るのに苦労していました お皿を二枚使って塩を盛っている様子
畳の目に沿って掃除機をかけます 漆塗の部分はモップを使用して埃を拭います

常盤木学園高等学校からは過去に2名の卒業生が仕女として奉職され、熱心にご奉仕を頂いてきました。今回の職場体験を通して、少しでも神社や伝統文化などに興味を持っていただくきっかけとなり、ひいては、将来の選択の一つに加えてもらえれば幸いと職員一同思っております。

祭儀課 浅香

杜の都の音楽祭 みんなで雅楽を楽しむ会 が開催されました

令和5年8月13日


広場特設舞台にて催されました

令和5年8月13日午後1時30分より、伶楽舎の皆さまとともに「杜の都の音楽祭 みんなで雅楽を楽しむ会」を広場特設舞台にて開催致しました。

伶楽舎とは雅楽の合奏研究を目的として、1985年に故 芝祐靖氏(文化勲章受章)が創設し、長らく音楽監督を務めた雅楽演奏団体です。

発足以来、現行の雅楽古典曲以外に、廃絶曲の復曲や正倉院楽器の復元演奏、現代作品の演奏にも積極的に取り組み、国内外で幅広い活動を展開しておられます。特に現代作曲家への委嘱作品や古典雅楽様式の新作の初演には力を入れ、年2回のペースで開催している自主演奏会で度々発表していらっしゃいます。

他に、解説を交えた親しみやすいコンサートを多数企画し、雅楽への理解と普及にも努められていて、文化庁「文化芸術による子供の育成事業」など、小中高校生を対象としたワークショップ、レクチャーコンサートなどの教育プログラムも多く行っておられます。

なお「伶楽舎」の名前は、古代中国の楽人の祖とされる「伶倫」に因んで、現行の雅楽のみならず、廃絶曲や新作など、従来の枠にとらわれない自由な活動を目指してつけられた会名だそうです。

この度の催しは昨年まで行われていた「雅楽の夕に、」の後継でございます。「雅楽の夕に、」は、伶楽舎の音楽監督を現在務めておいでで、当宮にて職員の笙や舞のご指導を頂いている宮田 まゆみ氏の呼びかけにより、東日本大震災の復興支援を目的として平成23年から開催されてきました。

一昨年の開催で10回の節目を迎えた事と、東日本大震災から12年経過し、復興も少しずつ進んでいる現状から、本年よりは、杜の都の音楽祭として、より雅楽に親しみを持っていただけるよう趣旨を変更し、開催する運びとなりました。

雅楽を楽しむ会は二部構成で行われ、第一部は実行委員長で当宮宮司の挨拶から始まり、平調音取、越天楽の演奏、楽器紹介がありました。

実行委員長の当宮宮司の挨拶 平調音取・越天楽の演奏
息を吸っても吐いても音の出る珍しい造りの楽器である笙 琵琶はしゃもじの様な形の撥で音を出します
楽箏は竹で作られた爪を指に付けて演奏されます 鉦鼓は雅楽器の中で、唯一金属でできた楽器です
異国の人がお酒に酔った様子を舞にした胡飲酒破 雅楽の体験がお子様達の夏の思い出になる事を祈ります
総勢22名の演奏は迫力がありました 太食調音取を演奏する一般演奏者の方々
カラ坊は傘屋さんという事で、傘を持っての登場でした 風の音などの効果音を雅楽器で演奏されていました

第二部は、童歌「あんたがたどこさ」、舞楽「胡飲酒破」、そして雅楽愛好の一般の方11名とご一緒に平調音取、越天楽、太食調音取、合歡塩を演奏し、最後は芝祐靖氏作曲の新曲「カラ坊風に乗る」で音楽祭は締めくくられました。

初の試みではありましたが、日曜日という事もあり、300名ほどの方にご来場いただきました。神社の祭典音楽として欠かす事の出来ない雅楽を皆様に触れて頂く良い機会となれば幸いです。

祭儀課 浅香

御鎮座記念祭が斎行されました

令和5年8月12日


篝火で彩られた御社殿

令和5年8月12日御鎮座記念祭が斎行されました。8月12日は慶長12(1607)年に造営後遷座された日と伝えられております。本年の斎行で28回目を迎えることができました。祭典は午後6時半より斎行され、浄闇の中で「雅楽の夕べ」が引き続き行われます。

祭典は、御祓いの修祓から始まります。修祓では祓詞奏上の後、榊で奉製した大麻と塩湯でお祓いを行います。当宮では塩湯の水器を曲げ物で覆う一社の故実があり、御祓いの用具一つひとつにも当宮の慣習を垣間見ることができます。

修祓の後、宮司一拝があり、大神様に神饌を奉る献饌を致します。今回の祭典では、米・酒・餅・海魚・海菜・野菜・果物・菓子・塩・水の計8台の神饌を奉りました。神饌は祭典中の神へのもてなしの3要素の一つとされ、その中においても必要不可欠な物とされています。宮司の祝詞奏上においては、創始の御鎮座の感謝と御祭神への称賛に加え氏子崇敬者の繁栄を祈ります。

また、祭典当日は生憎の雨天ではありましたが、65名と多くの方が御参列くださり、参列者を代表して当宮責任役員の千田文彦殿に玉串拝礼をして頂きました。

雅楽の夕べでは、伶楽舎の方々と当宮職員により、今様「白薄様」、管絃「平調音取」「皇麞急」、神前神楽「青葉の舞」、管絃「陪臚」、御神楽「其駒 人長舞」、神前神楽「萬代の舞」、退出音声「長慶子」が奉奏されました。

この度は4年ぶりに「青葉の舞」を奉奏しました。「青葉の舞」は、当宮宮司が平成18(2006)年の御鎮座四百年記念事業の一環として制作した神前神楽舞です。

当宮責任役員 千田文彦殿の玉串拝礼 宮司 祝詞奏上
伶楽舎の皆様の奏楽の様子 巫女舞の要素と共に、舞楽の左舞の雰囲気も感じられる舞振りとなっています。
この装束は一人では着られない為、装束師2名に着付けていただきました 冠には白い竜胆が飾られています

伊達政宗公の詠んだ「入りそめて 国ゆたかなる みきりとや 千代とかきらし せんたいのまつ」という和歌を歌詞に、作曲は故 芝 祐靖殿、作舞は宮田 まゆみ氏が行いました。

平成20(2008)年の御鎮座記念祭にて初めて奉納されて以降、大崎八幡宮オリジナルの神前神楽として職員により継承されています。

青葉の舞は「音取・破・間奏・道行・急・退出音声」から成ります。従来の神前神楽はゆったりとしたものが定説でしたが、歌詠者である伊達政宗公が武将であることから、青葉の舞の破は荘重に、間奏・道行・急は躍動感ある曲調や舞振となっております。装束は萌黄色の金蘭縁裲襠装束で飛鶴紋が刺繡されており、天冠の挿頭は竜胆、執物は破が榊、急が竜胆となっています。今回は当宮女子職員2名でのご奉仕となりました。

続いての御神楽「其駒 人長舞」は、宮中の御神楽の中に「其駒」という曲があり、神楽人の長が舞うので「人長舞」と言われるようになったと伝えられているものです。

舞人は葦に千鳥模様を青摺にした小忌衣をつけ、手には御鏡を模した白い輪のついている榊を持ち1人で舞います。舞振りは上代的な幽玄さがあり、いわれもめでたい歌舞として尊重されています。

また人長舞の中では舞人の口上に合わせて、司人が庭燎に火を灯します。今回の司人は、当宮の宮司と総代の御令孫が務められました。

生憎の雨天の為、舞台上での奉仕となりました 浄闇に白い千早が映えます
息の合った舞姿は猛特訓の賜物です

次の「萬代の舞」は、平成8年御鎮座390年を記念して作られた神前神楽です。

元々は「悠久の舞」という舞でしたが、歌詞に使用する和歌を故・鶴岡八幡宮名誉宮司白井永二氏が詠まれた「宮城野の 五十枝の神杉 萬代に 御陰垂れます 大崎の宮」に替えて、大崎八幡宮オリジナルの舞として奉奏しております。天冠の挿頭と執物には季節の花である黄色や桃色の小菊を使用しました。装束は緋袴に千早と、巫女の正装とでも言うべき姿でのご奉仕でございました。

この「萬代の舞」は、仕女が入社すると最初に習う神前神楽であり、毎月の月首祭・月次祭でもご奉仕する大崎八幡宮で最も奉奏回数の多い舞でございます。 「萬代の舞」の原型である「悠久の舞」は、皇紀2600年(昭和15年)の記念に、宮城外で紫宸殿に模したものが建てられ、国を挙げて奉祝祭が行われた時に舞われた奉祝舞のひとつです。今回は4月に入社した仕女2名が稽古を重ねご奉仕致しました。

日が陰り、境内に蝉しぐれの鳴き声が響く中、篝火に照らされる御社殿は大変に美しく、厳粛に執り行われる神事と日本古来の音楽である雅楽の音色の神前神楽の奉納は、昔から受け継がれてきた信仰や伝統と、八幡様の御威光を感じられる祭典でございました。

祭儀課 浅香

七夕祈願祭を斎行致しました。

令和5年8月8日

去る8月8日夕刻、七夕祈願祭を斎行致しました。

一般的には、7月7日の印象の強い七夕ですが仙台七夕は1月遅れて8月8日に行われるのが特徴です。その起源は仙台藩々祖伊達政宗公の代より始まり、6代藩主宗村公の代よりより盛んになったとされ芸能上達・文化向上を祈り、旧暦7月6日の宵に行われていたとされております。
当日は全国から依頼を頂きました、各団体様よりお納め頂いた短冊をお供えし、牽牛織姫ふたつの星に祈りを捧げました。

色形様々な短冊が全国からお供えされました。
祈願成就を祈願し、祝詞を奏上いたしました。

長床前におよそ一ヶ月間設置された七夕笹には多くの短冊が提げられ、当日も国内外多くの参拝の方々が思い思いに願いを短冊に込められていました。子供たちはどんな願いを込められたのでしょうか。

七夕祈願祭短冊奉納団体一覧(五十音順)
アサヒ飲料(株) 殿 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・コーポレイテッド 殿 イオンタウンユーカリが丘 殿
イオンモール石巻 殿 (株)Aコープ東日本 殿 エミフルMASAKI 殿
(株)かずさアカデミアパーク 殿 (株)神戸ポートピアホテル 殿 (株)さつまゴルフリゾート 殿
(株)サロンドキミコ 殿 スカイマーク(株) 殿 豊島区立トキワ壮マンガミュージアム 殿
日本航空(株) 殿 新潟県妙高市立妙高高原中学校 殿 バイドゥ(株) 殿
(株)日比谷花壇 殿 (株)ユアエルム京成 殿


アサヒ飲料㈱殿の七夕祈願祭の様子です。

皆さまが込められた願いが成就しますよう、心よりご祈念申し上げます。

祭儀課 浪打

葉月月首祭が斎行されました

令和5年8月1日

令和5年8月1日午前10時より、御社殿にて葉月の月首祭を斎行致しました。

月首(次)祭は、月ごとの決まった日に行われるお祭りで、神恩感謝と皇室の弥栄、国家の隆昌、氏子崇敬者の益々の繁栄を祈るお祭りで、小祭にあたります。当宮では、毎月1日の月首祭と八幡様の御縁日である15日に月次祭を斎行しております。
また、月首(次)祭では、月々に大神様の御加護を賜われますよう、月参りのお印として御幣束を御頒かちしております。御幣束は大神様への捧げものでもあり、御神霊の依代ともなるものでございます。
当宮の御幣束は、古来より伝わる「襲ね色目」を取り入れ、四季の移ろいを月毎の植物の色にて表現しております。当月は百合を表す赤と橙の御幣束でございます。

七夕飾りの賑やかな長床通路を参進します 御神楽奉奏「萬代の舞」
参列者の玉串拝礼 百合をイメージした月参幣束

月首(次)祭はどなたでもご参列頂けます。祭典斎行15分前までに御社殿右側にあります祭儀棟の祈願受付までお申し出下さい。朝の清々しさの中でご神前に参拝することで、ますます大神様のご加護をお受け頂ければと存じます。 皆様のご参列を心よりお待ち致しております。

祭儀課 浅香